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オランダ逃避が叶ったときについての回顧

2022 10/17
17/10/202215/02/2023
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※以下、あえて当時の記述のまま

17/ 10/ 2022

大事なことを人に、なにかに委ねたらだめだよ

って えらそうにさっき母に言ってしまったけれど。…。

それについてまた、考え直している…。

私にはいくつか仮説があった
・言語や立場に関係なく、あらゆる人は通じ合い、仲良くなれるという仮説
 ・人間の居場所は考え方次第でどこにでもあって、小さな水分子が砂漠に染みていくように必ずどこかに受け入れてくれる人や場所があるという仮説

さっき新しく就活用のサイトに登録したときに書いた文章が、ちょうどよくこっちにも書きたいことと重なっていたので、こちらに引用する。

目次

オランダ逃避が叶ったときについての回顧

2021年10月~2022年7月まで一年の休学期間のなかで、オランダにワーキングホリデーに行っていた。その一連の体験を中心にお話をする。

これを書いている間に、

「学費などの資金があり、両親が尚健在で、普段安心して過ごせる日々を過ごしてきて、追われる身となったこともないというわたしが、どこまでありのまま表現していいか」などとしばし悩んだが、誰もが違ってあたりまえであり、ある意味それこそが自然という考えのもと、幸不幸の判断等は読者に委ね、あるがまま書こうという結論に至った。

そもそも親が健在だから、幾ばくかのお金があるから、海外へ行ける行けないで己に幸不幸の度合いを持ち、他の人に変に遠慮するというのも、思い上がり、傲慢の節があるとすら言える…。なんにしても私は私なのだから、そのありのままを記すしかないのだ。

オランダへの渡航は一言で言い表すなら「逃避」だった。

あらゆることがもうわからなくて、あらゆることからずっと遠くに逃げたかったので、それを叶える方法としてオランダへ行くことにした。実家を出て海外に行きたいと思って、焦燥感と自己嫌悪、嫉妬やおそれでくすぶった時間は、中学生の頃に始まり、すでに10年くらいになっていた。

学費の余りの分、と言って、その資金を用意してくれていた親には、どこか矛盾していて情けない思いもしたが、あらゆる折につけて感謝の念が込み上げた。たとえ今なお早く実家から離れたいと思う日々だとしても、それとこの感謝は別なのである。

逃げたかった  いやだった  叶えたかった

 ・実家での家族との生活 

 ・だんだんと惰性や義理の気持ちで入っている状態になっていた大学の部活動(ワンダーフォーゲル部) 

 ・4歳のころの幼稚園から始まり、一年の途切れなく延々止まらずに続いてきた集団、学生生活

 ・自分が何を好きか、どうして今こうしているのか、これからどうしたいのかわからず、一つ一つの選択に臆病で、曖昧として感じていたこと

 ・ずっと立ち止まりたいと感じていたこと

 ・日本にいて色々なところから感じていた性的に不快な雰囲気

 ・それゆえに自分の女性という性別の区分けに気持ち悪さを感じ続けていたこと

 ・環境問題について、口にする食べ物について、ゴミについて、議論したいのにそれを受け入れてくれる人が身近にいないように感じていたこと

 ・実際に上記のようなことについて話をしたり聞いたりしても、煙たがられていた肩身の狭さ

 ・今死ぬとしたら、死ぬに死ねないだろうな、後悔だらけだろうな、死がこわいだろうな、という気持ち

 ・自分は一体どういう流れの中で生まれたのか、どういった過程でここにいるのかという疑問

 ・パソコンなどの技術的なことに関する抵抗感や怯えについて克服したい気持ち

 ・卒業論文を書かないといけないと思い続けることへの嫌気

 ・ずっと10ヶ月以上の期間、日本国外で生活したいと中学生の頃から願っていたのに未だ叶えられていなかったことへのくやしさ

 ・どんどん小さく臆病になっていって、自分の声もわからなくなっていっている自分への狂おしい気持ち

 ・就活を「する」か「しない」か、業界も自分の志向もわからず、親からの圧からも逃げたかった、考える時間が欲しかったこと

 

それらの気持ちがいつからかずっとイヤホンのコードのように絡まり合って焦げ付いて、どうしたらいいかわからないまま、とりあえずオランダへ必死になって渡航した。誰もいないところへ行きたかった。それゆえに

知り合いも、待ってくれている人もオランダにはいなかった。事前に農場にボランティアで住み込みで働かせてもらえるというWWOOFに登録して、何人かの人にメッセージを送っていたけれど、まともに返事は得られていない状態だった。

飛行機の国際線に一人で乗るのは初めてで、海外は6年ぶりくらいだった。一年前といえば、かろうじて二回、おっかなびっくりコロナのワクチンを半強制的な成り行きで、接種をして、渡航前ギリギリで市からワクチン接種証明書を英語で発行してもらったような時期だ。だからコロナのことで、入国できるのかどうかも、スマホに入れるというSIMカードについても、空港からホテルまでのタクシーへの乗り方も、言葉がどれくらい通じるかもわからなかった。「オランダの人々がやさしい」ことを切に祈って行った。

オランダには長らく興味があった。

環境問題について進んでいる、というのは本当だろうか、どう「進んでいる」のだろうか。という興味が大きかった。

しかし漫画「ヘタリア」などで培われた商売上手で堅実なイメージや、日本との外交の歴史、論理的な国民性、小さい国土ながらも存在感のある国、そういったイメージが膨らむほどに憧れが増した。極めつけは実際にオランダ人の初老の女性の先生から1年オランダ語を習ったことだった。

大学では外国語学科に属しているため、比較的容易に諸言語を学ぶ授業を受講できた。受講した言語は英語、専攻語のイタリア語に続き、「フランス語、オランダ語、ベンガル語、ウクライナ語、リトアニア語、ラテン語、古教会スラブ語」がある。大半はかじったと言う程度のものばかりだけれど。しかしその中でもオランダ語は実際にオランダ人の先生に教わることができて、新鮮であった。そしてその先生の人柄が、実に明朗で論理的、ラフで楽しいものだったのだ。

私は渡航するにあたって、オランダの人々がみな、その先生のように朗らかであることを祈った。

出発当時、専攻語の国でもあるイタリアにも行きたかった。その7年前に一度団体旅行のようにして行って、「今度はイタリア語が話せるようになって、自分で調べて、自分の稼いだお金で帰って来るんだ」と思っていたからである。しかし大学の教務係からは、コロナの関係で、オランダ以外に行くことにいい顔をされなかった。

しかし結果としてはオランダで7カ月ほど過ごしたあと、イタリアで2カ月過ごした。

話が飛躍したけれど、そのようにしてオランダに逃げ込んだ、始めの一週間ほどは、首都アムステルダムにある日本人のご家族が経営しているホテルで過ごした。その間でオーナーの方々の協力を乞いながら、ビザ申請のための書類を送ったり、WWOOFの農場にオランダ語でかわりに電話で話していただいたり、SIMカードの設定を行ったりしつつ、オランダ語教室に6日間通った。初めての一人歩くアムステルダムの町は怖かった。昼間であっても。路面電車(トラム)や自転車、車がひっきりなしに行き交い、道路を渡るのも怖かった。どんな目で見られているかわからなかった。アジア人差別をする人もいるのかどうか…。実際アムステルダムでは二回、黒人のおじさんに急に怒鳴りつけられることがあったので、今思うとその警戒自体はあながち間違ってはいなかったのかもしれない。スーパーの無人レジでは必ずといっていいほど何か問題が起こり(ビザのクレジットカードが対応していない等)、スーパーを出るゲートにレシートのバーコードが必要ということも知らなかった。一時的に市民になる身としては、「ここにいていいのかな」という気持ちが5カ月ほど消えなかった。

スーパーでご飯を買うのはいつも楽しみだったが、お金が減る一方なので、ホテルも安いところに移らなくてはならないし、ご飯を安く済ませることにも知恵を絞った。

そのうち、ビザの取得手続きがゆっくりと進むので、WWOOFは諦めて、バイトを探しながら、移民局からのビザ申請の返事を待ちながら、町を変えて旅行し始めた。スーツケースは機内持ち込みできるくらい小さく、リュックも高校のころ通学に使っていたもので小さかったから、転々と移動した。

しかし寂しさと不安は次第に増した。これが姉や友人と一緒の旅行ならどんなに楽しいだろうと思った。減っていくお金への不安も常にあった。

家もない、友もいない、初めて天涯孤独に似た感覚を知った。

そんな折、だめでもしょうがないという気持ちで日本語の掲示板からバイトに応募した。その週のうちにトライアルで働きに行って、同じ生年月日の大人びたバイトリーダーの子に、帰り道を宿まで送ってもらいながら、「働かせてほしい」と頼み込んだ。そのトライアルの日にもうそれは3、4回繰り返したやりとりで、そのたびに「いいよ、いいとも」とその子はオーナーじゃないから言い切れないけどね、と言いつつ返事をしてくれていた。

結局そこでバイトをできることになったので、その町で家を探すことにした。

安い女子6人のドミトリールームで暮らしながら、自炊をしつつ、今度は英語の語学学校にも行き始めた。

バイトしても、語学学校に行っても、帰る場所はホテルのドミトリールームというのが可笑しかった。

でも、衛生状態と栄養不足、ストレスなどがあったのか、唇の端に口角炎というものができていて、本当は、そろそろ落ち着ける場所を見つけられないと、もう苦しい、と感じる日々だった。バイト先で同僚と賄いを食べたとき、人と一緒にご飯を食べたのが一カ月ぶりくらいで、心底温かく、感動したのを今でも覚えている。そして、帰る家がない状態があとどれくらい続くかわからなくて、周りをただ歩いて、犬と散歩している人、子供連れの家族、ご老人、誰を見ても冷たい人たちに思えて、そうではないとわかっていてもどこか勝手に憎かった。すこしイラついていたし、不安でもあったのだ。だから一人で長靴を履いて海岸に行って、リードで繋がれた犬を見て羨ましかった。餌をもらえる野良猫も、家で飼われている家ネコも羨ましかった。ほんとはいつもなら羨ましくないのだが、そのときは私も飼われたいとすら思いかけた。安心して帰れる温かい家があるんだから。一人じゃないんだから。だからそのとき浜辺で俳句をつくった。

犬や猫

見つついいなと

思いぬる

29/ 10/ 2021

そんな中、一週間ほどの間で、家の内見に二回なんとか行くことができた。一度目は日本人の方が、私はこの下の部屋に住んでいるのだけれどと言って案内してくれたけれど、終始どこか冷たく訝しむようだったので、落ち込みながら帰った。きっと私に適した家が見つかる、と信じてその物件と別れた。

二か所目こそが運命の出会いというものであった。

イギリス人の御年60になるような女性が、一人女性のルームメイトを探していた。

私は即座に(そのKamernetという物件探しのサイトに有料会員登録をして)メッセージを送って、その日の夕方に内検にお邪魔することになった。この日私は初めてオランダで誰かのお家にお邪魔して、スイートホームにようこそと言われ、温かいお茶を当たり前のように出された。

 

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J'ai changé le nom ici pour Chilenaig.
:DDDD
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